あなたはお料理をする時、どんなお鍋を使っていますか?
実は同じ料理を作るにしても、お鍋を替えるだけで光熱費の節約ができることをご存知でしょうか。
価格はちょっぴり高価ですが、光熱費が節約できることと長年使えることから、コスパ面で優秀なのがホーロー鍋です。
メリットがたくさんあるホーロー鍋についてご紹介します。
鋳物ホーロー鍋とは?ステンレス鍋との違い
鋳物ホーロー鍋とは、鉄やアルミなどの金属素材の表面に、ガラスを焼き付けてコーティングした鍋のこと。
ホーローを漢字で書くと『琺瑯』です。
表面はガラス質なのでツルツルしているのですが、中身は鉄なのでずっしりと重みがあります。
一般的なステンレスやアルミの鍋と比べると、保温・保湿性に優れていて焦げ付きも落としやすいのが特徴です。
ごはんを炊いたりパンを焼くこともできる万能選手なんですよ。
ホーロー鍋には、鋳物ホーローと鋼板ホーローの2種類があります。
鋼板ホーローは鋳物と比べると軽くて扱いやすいのですが、保温性に劣るためじっくり煮込みたい料理には不向きです。
デンマーク製のDANSKなどが鋼板タイプのホーロー鍋です。
ホーロー鍋ってどこがいいの?5つの魅力
では、ホーロー鍋にはどんなメリットがあるのでしょうか。
素材の味を引き出す
ホーロー鍋は熱がゆっくり・じっくり伝わっていきます。
ゆっくり加熱していくことで、野菜や肉などの素材の味を存分に引き出すことができるんです。
蒸し料理に使えば、食材がジューシーに仕上がります。
ホーロー鍋で料理をするだけで、簡単に素材本来の味を引き出せるのは嬉しいですよね。
保温性に優れているので光熱費が節約できる
ホーローの鍋は保温性が抜群!火を消してもなかなか冷めません。
弱火でじっくり煮込みたいお料理には最適で、火を消してもしばらくは余熱で火を通すことが可能です。
ずっと火にかけている必要がないので、光熱費の節約になるわけですね。
また、冷めにくいので、お鍋のまま食卓に出せば長時間あたたかいお料理を楽しむことができます。
そしてホーロー鍋は冷凍も可能!
冷凍してから冷たい料理をサーブすれば、ずっと冷たいままでキープ可能です。
直火・IH・オーブンでの調理が可能
鋳物ホーロー鍋は直火でもIHでも調理が可能。
また、フタのつまみが金属であれば、フタごとオーブンに入れることもできます。
メーカーや鍋の種類によっては、つまみが樹脂になっているので注意が必要です。
長持ちするのでコスパ面でも優秀
ホーロー鍋はとっても丈夫で長持ち!
抜群の耐久性・耐熱性・耐酸性を誇ります。
親子2代にわたって使うことも珍しくありません。
よほどのことがない限りは買い換える必要がないので、コストパフォーマンスがとっても優秀なんです。
お手入れもラク!簡単にキレイを保てる
ホーロー鍋は内側がガラスでツルツルしているため、汚れを落としやすいというメリットがあります。
もともと焦げ付きにくいのも特徴なので、中性洗剤をつけたスポンジなどでささっと洗うだけで簡単にキレイにできます。
どのブランドがいいの?ホーロー鍋ブランド徹底比較
鋳物ホーロー鍋の主なブランドは4つあります。
それぞれの特徴を比較してみました。
STAUB(ストウブ)
ストウブはフランス製の鋳物ホーロー鍋です。
ホーロー鍋の特徴は内側がツルツルしていることですが、ストウブだけはざらざらした質感になっています。
また、フタの裏に突起がついていて密閉性に優れているのがストウブの大きな特徴。
食材から出た水分が蒸気となってフタの突起に付着し、水滴となってまた食材に降り注ぎます。
アロマ・レインと呼ばれるこの仕組みのおかげで、ストウブでは無水調理が可能になっています。
カラーバリエーションは8種類ありますが、いずれもくすんだ感じのシックな色合いです。
Vermicular(バーミキュラ)
バーミキュラは日本製の鋳物ホーロー鍋ブランドです。
バーミキュラは他のホーロー鍋との違いが大きいです。
他のホーロー鍋はフタにつまみがついているだけですが、バーミキュラだけは取っ手もついているので両手でしっかり持つことが可能。
また、鍋底にグリルパンのような凸凹加工が施されています。
この凸凹、ちょっぴり食材が焦げ付きやすく、また洗いにくいのが難点です。
フタの裏には突起がついており、無水調理が可能になっています。
カラーリングは淡く優しい色合いのものが多いです。
CHASSEUR(シャスール)
シャスールはフランス製の鋳物ホーロー鍋です。
シャスールと言えばやさしいパステルピンクの鍋が有名ですね。
フタの裏にライン上の突起がついていて蒸気の対流と水滴の戻りをおこすため、無水調理が可能です。
お鍋の内側はツルツルのクリーム色で、料理の色がよく映えます。
ただし、ブラックのお鍋だけは内側もブラックです。
シャスールの鍋は、他のブランドのものと違って唯一寸胴なフォルムになっています。
取っ手が小さく、やや持ちづらいのが欠点です。
LE CREUSET(ル・クルーゼ)
鋳物ホーロー鍋の中でもっとも有名なのがル・クルーゼではないでしょうか。
カラフルなカラーバリエーションで、贈り物にも人気があります。
ル・クルーゼの鍋は、フタ裏に突起がありません。
そのため一見無水調理はできなさそうですが…ドーム型のフタでうまく熱と蒸気が対流するため、少ない水での調理が可能になっています。
焦げ付きにくく、焦げ付いても落としやすいので、お手入れのラクさは抜群です。
ただしフタがぴったり閉まらないので、持ち運びの際には少し注意が必要かもしれません。
ホーロー鍋を扱う際の注意点
光熱費を節約しつつ素材の旨味を十分に引き出し、お手入れもカンタンなホーロー鍋。
一見いいことずくめのように見えますが、長持ちさせるにはお手入れに気を遣う必要があります。
急な温度変化にはご注意を!
ホーロー鍋は急激な温度変化に弱いです。
急な温度変化を加えると、表面のガラスにヒビが入って使えなくなってしまいます。
使い終わったあとの鍋を水につける時や、冷蔵庫に入れたい時は鍋が常温まで冷めてから。
逆に冷蔵庫から出した鍋を火にかけたい時も、常温に戻ってから火にかけるようにしましょう。
固いものをぶつけるとヒビが入ります
ホーロー鍋の内側はガラスコーティングですから、金属製のお玉やスプーンなどを強くぶつけると傷がつき、ヒビ割れする可能性があります。
木製やシリコン製のキッチンウェアなら、鍋を傷めずに調理することができます。
焦げ付きや色素沈着を落とす方法
弱火で調理していても食材が焦げ付いてしまったり、長く使っていると色素沈着が起こったりするのもホーロー鍋の特徴です。
こういった場合は、重曹を使うと綺麗にすることができます。
- 汚れがしっかり隠れるまで鍋に水を入れる
- 水1リットルに対し、大さじ1の重曹を入れて火にかける
- 沸騰したら火をとめ、冷めるまで放置する
- そのあとにいつものように中性洗剤をつけたスポンジで洗う
この手順で、するっと汚れが綺麗に落ちます!
頑固な汚れの場合は同じ手順を何度か繰り返しましょう。
ル・クルーゼの場合は専用のクリーナーが販売されていますので、重曹で綺麗にならないようなら試してみるといいかもしれません。
絶対にお手入れに使わないようにしてください。
まとめ
鋳物ホーロー鍋には5つの嬉しい魅力があります。
- 素材の味を引き出す
- 保温性に優れているので光熱費が節約できる
- 直火・IH・電子レンジで使用でき、冷蔵・冷凍も可能
- 長持ちするため買い替えの必要がない
- お手入れが簡単
最初の出費がちょっと大きいですが、一度買ってしまえば何年も鍋を買い換えずに済むので経済的!
火を止めてからもじっくり加熱が続くので、ガス代・電気代を節約しつつ素材本来の味を引き出せます。
鋳物ホーロー鍋を持っていると、なんだか自分が料理上手になったような気もしてきますよ。
自分にぴったりのホーロー鍋ブランドを見極めて、ぜひ上手に活用してみてくださいね。