美しい髪の毛を保ちたい方に人気なのが、本つげや薩摩つげの木から作られたつげ櫛です。
つげ櫛を使うことで
- 静電気が起きにくい
- 髪にツヤが出る
- 抜け毛・切れ毛が減る
- パサつきがなくなり、髪がまとまりやすくなる
- うねりが落ち着く
などの効果が期待できます。
また、つげ櫛は丁寧に扱えば一生もの!
親子2代、よいものであれば3代にわたって使い続けられる、コスパ最強のヘアケアアイテムでもあります。
静電気が起きにくいのがつげ櫛の大きな特徴ですが…。
つげ櫛を使っているのに静電気が起きるんだけど!?というお悩みを抱えていませんか?
その理由と対策をまとめてみました。
つげ櫛で100%静電気が防げるわけではない
結論から言うと、つげ櫛を使ったからといって100%静電気が防げるわけではありません。
木材は電気を通しにくいと言われていますが、完全に電気を通さないわけではないのです。
また、櫛で髪を通す時には、髪の毛同士が触れ合ったり擦れあったりしますよね。
そこで静電気が発生してしまっていることも考えられます。
つげ櫛を使っていても静電気が起きるというのは、仕方のないことなんです。
ですが、プラスチック製の櫛などと比べると静電気が起きにくいというのは事実。
どうすればその特徴を充分に生かせるのでしょうか。
つげ櫛でも静電気が起きる!考えられる原因と対策
せっかくつげ櫛を使っているのに、プラスチックの櫛を使った時と同じくらい静電気が起きる…。
そういった場合は、必ず何か原因があるはず!
考えられる原因と対処法をまとめてみました。
植物油でのお手入れが不足し、櫛が乾燥している
つげ櫛は、植物油にしっかり漬け込んで使うのが基本です。
櫛にしみ込んだ油が、髪を梳かすたびに毛先まで行き届いてコーティングし、ツヤを出してくれるからです。
また、その油が髪のパサつきを抑えてくれるため、静電気が起きにくくなるんですね。
ですが櫛に油分が不足していると、そういった効果は期待できません。
乾燥した櫛で髪を梳かすと、プラスチック同様に静電気が起きやすくなってしまいます。
そのため、つげ櫛でも静電気が起きるなあ…と思ったら、まずは油をしっかり補給してみましょう。
植物油を櫛に塗り、サランラップにくるんで漬け込みます。
植物性の油であればなんでもいいと言う職人さんもいますが…。
ほとんどのつげ櫛工房では、椿油が使われています。
特にこだわりがなければ、椿油を使うのが無難です。
数時間~半日程度放置したら、サランラップをとって余計な油をふき取ります。
これで櫛にしっかり油分が行きわたっているので、髪を梳かすとしっとりと落ち着くはずです。
油に漬け込む方法は、頻繁に行う必要はありません。
櫛を使う頻度や保管している場所の湿度にもよりますが、私は1~2ヶ月おきに漬け込むようにしています。
日常のお手入れは、油を染みこませたタオルで櫛をふく方法で行っています。
詳しいお手入れ方法については、こちらの記事にまとめています。
櫛と髪の毛の相性を見直してみる
つげ櫛は髪にやさしい櫛ですが、どんな櫛でもいいわけではありません。
自分にぴったりの櫛を選べていないと、十分な効果が得られないことがあります。
たとえば私は、髪が太く、毛の量は多いタイプです。
とても歯が細かいことで有名な廣島つげ櫛店の夢の櫛に憧れていたので、数年前に念願かなって購入したのですが…。
夢の櫛はあんまりにも歯が細く、私の太い髪とは相性が合わなかったようで…。
きちんと櫛を油漬けにしても、どうしても静電気が起こってしまうんです。
むりやり極細の歯を通すので、髪の毛同士の摩擦で静電気が起きるのではないかと思っています。
なので私のように髪が太い方は、極細歯や細歯の櫛ではなく、さし荒や荒歯の櫛を使ってみてください。
静電気が起きにくくなると思いますよ。
薩摩つげの櫛はかなり高級なので、買い換えたり買い増しするのに勇気がいりますよね。
お手頃価格の本つげの櫛で、歯の荒さを確認してみるといいですよ。
また、思い切って櫛ではなく、つげブラシを使ってみるのも一つの方法です。
つげブラシも椿油でお手入れすることで、髪をしっとり保つことができますよ。
髪の毛自体の保湿方法を見直してみる
いくら櫛に油分を補給しても、髪の毛がパッサパサに乾燥していたら、やはり静電気は起きやすくなってしまいます。
櫛のお手入れをしても静電気が落ち着かなければ、今度は髪の毛のお手入れを工夫してみましょう。
本当はこれが面倒だから、つげ櫛を使っているのですが(笑)
どうしても静電気が起きるよ~という場合は、ヘアケアをがんばってみてくださいね。
アウトバスヘアケアのアイテムは、つげ櫛にしみ込ませている椿油と効果がぶつかり合ってしまうので、あんまりよくないかもしれません。
また、クリームやヘアオイルをつけた髪を梳かすと、それらが櫛に付着してしまい、櫛にもダメージを与えてしまいます。
できればアウトバスヘアケアではなく、インバスヘアケアを工夫するといいですね。
洗い流すタイプのトリートメントがおすすめです。
濡れた状態の髪を梳かすのは厳禁!
乾いた状態の髪を梳かすと静電気が起きるからと言って、髪を水で濡らした状態で梳かすのは厳禁です!
髪の毛には影響がありませんが、つげ櫛が痛んでしまいます。
つげ櫛にとって水分は大敵。
濡らしてしまうと歯が曲がったり反ったり、カビの原因にもなってしまいます。
湿ったり濡れたりしている状態の髪の毛には、絶対に使わないでくださいね。
まとめ
つげ櫛は上手に使いこなせれば、美髪の力強い味方です!
頭皮にもマッサージ効果が得られるので、血行がよくなって丈夫な髪づくりにも役立ちます。
ですが最大の魅力のひとつである『静電気が起きにくい』という点が実感できないと、がっかりしてしまいますよね。
- 油に漬け込んだり、日常のお手入れで、櫛にきちんと油分を補給する
- 髪質と櫛の相性が悪いかもしれないので、櫛を変えてみる
- インバストリートメントで髪の毛自体にもうるおいを与える
この3点を実行してみてください。
静電気が抑えられて、綺麗なツヤ髪をキープできますように!